運送会社で働いていると色んな資格が必要になる。そもそも運転免許がないと車を運転する事が出来ないけど、車の大きさとか乗車可能人数によって運転免許にも種類がある。昔は普通免許と大型免許しかなかったのに、平成19年から中型免許、平成29年から準中型免許が出来ました。この免許区分は本当に困りものです。昔は普通免許を持っていれば4t車まで乗ることができたので、だいたいの仕事をしてもらうことはできたのにね。
この免許の区切りのおかげで、若い子の仕事の幅が一気に狭くなった。偉い迷惑です。
運転免許以外にも、積み込みをする作業のために、フォークリフトや床上式クレーンの技能講習や積むものによって危険物取扱責任者なんて免許も必要になったりします。
今回はその中でも運転免許の資格制度と当社の資格支援制度について紹介します。
運転免許の区分
普通自動車免許 | 準中型自動車免許 (5t限定免許) |
準中型自動車免許 | 中型自動車免許 (8t限定免許) |
中型自動車免許 | 大型自動車免許 | |
---|---|---|---|---|---|---|
車両総重量 | 3.5トン未満 | 5.0トン未満 | 7.5トン未満 | 8.0トン未満 | 11.0トン未満 | 11.0トン以上 |
最大積載量 | 2.0トン未満 | 3.0トン未満 | 4.5トン未満 | 5.0トン未満 | 6.5トン未満 | 6.5トン以上 |
乗車定員 | 10人以下 | 29人以下 | 30人以上 | |||
受験資格 | 18歳以上 | 受験不能 | 18歳以上 | 受験不能 | 20歳以上 免許期間2年 |
21歳以上 免許期間3年 |
深視力 | なし | あり | なし | あり | あり | |
AT限定免許 | あり | なし | あり | なし | なし |
※WIKIより抜粋
運転免許の区分はこんな感じ。ちょっとわかりにくいよね~。中型免許と準中型免許ができたから、それまであった免許との整合性のために限定免許なんてややこしいのが間に挟まっている!
免許取得費用
免許の取得費用について地域や教習所によって全く異なってくるけど、当社の近くにある教習所のHPにのっている価格を見てみると大型一種をとるのに、現在持っている免許の種類によってその価格は異なってくる。
大型免許取得費用 保持免許の種類別
- 普通免許 42万
- 中型免許 26万
- 8T限定中型免許 32万円 (平成19年以前の普通免許)
- 準中型免許 35万円
※参照 伊勢原自動車学校
となっている。
免許資格取得支援制度
やはり30万を超える金額を一括で出すのは、なかなか厳しい。ただ、免許は本人の資産でもあるのでそのまま会社で出してあげるってのもなかなか難しい。多くの会社では3年とか、5年とか会社に所属する事が前提で費用を持ったり貸出たりしています。やっぱりそれだけの期間を拘束されるってそれはそれで抵抗がありますよね。そこで当社では3つの資格支援制度を創設しました。
免許費用融資制度
免許を取得するのに第一の壁は費用。ですので会社でその金額を全額融資を致します。なんと金利手数料はは無料!ジャパネット高田みたい。という訳で、教習所などでローンを組んで支払う事も可能ですが、ローンの手数料・金利は標準で10%くらいになります。住宅ローンと違って一般ローンは結構金利が高いんですよね~。高いところだと15%近くになったり・・・・
ですので、こうした金利・手数料の負担を会社がするって事ですね。必要額を全額会社で貸し出して、月々負担がない額で返済してもらいます。
勿論この制度にも問題はあります。あくまで社員に向けた制度ですので、退職時には残金を一括返済してもらいます。30万円を全額借り入れた場合月々1万円だったら30ヶ月 (2年6ヶ月)は在籍するか、その時点での残金を清算してから退職してもらうことになります。福利厚生ですので従業員でなければ、その資格を失うってのは仕方ない事です。
教育訓練給付金制度の活用
教育訓練給付金制度とは厚生労働省の制度で、免許や資格をとるのにその種類に応じて20%~70%を支援してくれる。
支援要件として
- 厚生労働大臣指定講座であること。
指定講座でないと支給をされることはありません。運転免許では大型、中型、牽引が対象となっています。 - 雇用保険の一般被保険者であること。
一般被保険者とは、ざっくりと言えば保険料を納めている方で、3年以上必要となります。 - 65歳未満であること
雇用保険の一般被保険資格は65歳の誕生日の前日までとなっているので、それまでが支給対象となります。
詳細は厚生労働省のHPを参照
簡単に言えば、大型免許・中型免許を取得のために自動車教習所に通う65歳未満の人で、3年以上働いている方がほぼ対象となります。対象になるかどうかは、正確にはハローワークに資格要件の照会をして判断します。
8t限定の中型免許を持っている人であれば、該当費用のうち20%は支給されるので、56,000円(実績値)が支援されます。これは個人の制度であるために申請は個人で行ってもらいますが、教育訓練給付金の手続きについて会社で支援致します。
トラック協会の助成金活用による支援
トラック協会では運送事業者の経営改善をはかるために色々な助成金を出しております。デジタコの設置とか、バックカメラの設置とか、環境対応とか。その中に免許の支援制度もあります。細かい支援内容は県ごとのトラック協会により異なり、また毎年少しずつ変化するので最新の状態については、トラック協会に問合せが必要となります。
2019年度での神奈川県トラック協会では140,000円が支給対象となっております。
この制度は神奈川県トラック協会が会員事業者向けに行っている制度で、従業員に向けて直接支援する教育訓練給付金とは異なります。会員企業の従業員が資格要件で、支援事態も企業に行われます。
当社ではこの支援金をある一定要件を満たしている、当社の従業員には全額支給を致します。
まとめ
色々と支援制度がありますが、最終的には幾らの負担でとれるのか?
8t車限定中型免許保持者が大型免許を取得した場合
大型免許取得費用 32万
教育訓練給付金 △5万6千円
トラック協会助成金 △14万
実質負担金額 12万4千円
当社免許取得支援ローン 金利手数料無料 を活用すると月額1万円で約1年間で大型免許が取得できます。トラック協会の助成金ついては取得後1年間は在籍している方に、支給しております。
免許を持っていれば仕事の幅は広がるので、積極的に免許をとって色々な仕事が出来るようになって欲しいなと思います。