運転業務と脳ドック検診

先日、地元で大きなニュースになった事故が起きました。繰り返し繰り返しニュースで映像が流れており、ブレーキや回避行動をとれないトラックの事故シーンはかなり衝撃的です。

車の列に大型トラック追突する事故 5人けが 海老名

弊社では従業員の健康管理に力を入れており、健康診断を実施している中で、深夜業務に従事している運転手には年に二回健康診断を実施しており、また睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング検査なども実施していました。今後高齢化が進んでいく中で長く働いてもらえる環境を整えるために何をしたら良いかと考えていたのですが、その中で普段の健康診断では全くノータッチな脳疾患って大丈夫かなと思って地元を調べていたら脳ドックをやっている病院があったので、まずは管理者と受診してみました。

実際にこんな感じで検査結果が出ました!

目次

脳血管疾患とは?

脳は体の多くの機能(心拍のコントロールや体温調整)や感情のコントロール、行動や言動など管理調整するなどの重要な役割を担っていて、こうした複雑な機能を正常に維持するために多くの酸素と栄養が必要になっていて、その役割を担うのが脳内に張り巡らせた血管である。この欠陥にトラブルが起きることを脳血管疾患と言い、主に『出血性脳血管疾患』と『虚血性脳血管疾患』の二つのタイプに分類される。

出血性脳血管疾患
脳の血管が破れて出血することから起こるもので、出血した血液は「血腫」という血の塊をつくり、血腫のできた部分の脳細胞が破壊されます。血腫が周囲を圧迫すると、障害はさらに広がります。
出血性脳血管疾患は、出血した部位によって2つに分けられます。1つは脳の奥深くの細い血管に加齢や高血圧によって小さなこぶができて、これが破裂して出血が起こる「脳出血」です。もう1つは、頭蓋骨の下で脳の表面を保護している「くも膜」という膜の下で出血が起こる「くも膜下出血」です。

虚血性脳血管疾患

脳の血管が詰まることによって脳への血流が悪くなり、脳細胞が酸素不足・栄養不足に陥るもので、代表的なものは「脳梗塞」と「一過性脳虚血発作」です。
脳梗塞は、血管を詰まらせる原因によって大きく2つに分類されます。脳の血管に血栓という血の塊ができて、血栓が血管を詰まらせるものを「脳血栓」、心臓など脳以外の血管にできた血栓が、血流にのって脳へと運ばれて、その血栓が脳の血管を詰まらせるものを「脳塞栓」といいます。
一過性脳虚血発作では、血管の詰まりは一時的なもので、血流はすぐにもとに戻りますが、脳梗塞は完全に血管が詰まり、血流も完全に途絶えてしまうので、血液がいかなくなった脳細胞は壊死します。

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g4/cat450/sb4502/p012/

主な症状

脳血管疾患の主な初期症状として次の様なものが挙げられる。

  • 意識障害
    意識がもうろうとし、反応が鈍くなる。
  • めまい・頭痛 (吐き気や嘔吐が伴うこともある。)
  • 言葉の以上 ろれつがまわらない、言いたいことが言えない。
  • 手足の異常 体の半分が動かない、しびれる、マヒする。
  • 目の異常 視野が半分になる、片方が見えない。

脳血管疾患の怖い所は、上記のような症状がいきなり起きる事であり、場合によっては突然死を招いてしまうことにある。実際に死亡率の上位に来る病気であり、三大疾病として一つとされています。
また、突然死を免れたとしても脳の機能が止まってしまうなど後遺症が残ってしまうことがあり、損傷の程度によってしびれや麻痺、言語障害など残ってしまい日常生活に影響を及ぼしてしまいます。

原因と予防

脳血管疾患を予防するためには、生活習慣病と言われており日常的な習慣からの改善が必要になってきます。

  • 適度な運動
  • 動物性脂質を控える。
  • 塩分を控える
  • 喫煙
  • 飲酒を適量まもる。

などが主な改善点として挙げられます。特に高血圧の人や糖尿病の人など別な基礎疾患を持っている人、喫煙やメタボリックシンドロームなどの生活習慣の改善が必要な人は要注意です。

脳ドック (頭部MRI)による検診

MRIとは体の断層画像を撮影する装置で大きな磁石による強い磁場と電波を使って撮影します。CTと違って放射線を使わないために被ばくがないことで安心して受診ができます。ただ強い磁場を発生はせるために大きな音が発生するなど特有の問題もあります。
このMRIで頭部を撮影することにより、脳血管疾患の原因となり得る脳動脈瘤や血管異常、脳梗塞などを発見することが可能です。

運転業務と脳疾患

平成30年2月27日に『自動車運送事業者における脳血管疾患対策ガイドライン ~脳検診の必要性と活用~』が出された。平成28年12月に道路運送法と貨物自動車運送事業法が改正され、事業用自動車のドライバーが疾病により安全な運転が出来ない状態で運転することを防止する措置が事業者に義務付けられたが、その一環として事業者として脳検診の重要性を理解し、自主的なスクリーニング検査の導入が拡大されることを期待している。

脳血管疾患は突発的に起きることが多き、発症を把握することは難しいが、事前にスクリーニング検査で発見することで適切な治療などの対応をすることが求められている訳です。

雄山陸運株式会社としての取り組み

①定期健康診断の実施により問診などで不安がある方は精密検査の徹底

②脳ドックの実施
加齢とともに脳血管疾患の発症率は高まりますが、若年者でも生活習慣により発症する可能性はあります。現在は、定期健診として3年(ガイドラインの推奨期間)をめどに定期的な実施

運転手の健康管理を積極的に実施することで、安心して働ける環境を目指していきます。

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